なぜ着床しないのか?原因と検査

なぜ着床しないのか?原因と検査 不妊治療

2回の凍結胚盤胞移植を行いましたが、どちらも陰性でした。

ある年齢別の体外受精妊娠率では、40歳前後で40%台、43歳頃で20%、44歳で10%にまで落ち込みます。

気持ち的にはもう2回なのですが、私の年齢のからするとまだ2回、なのかもしれません。

落ち込むばかりではいられないので、先生のお話などから胚移植後に着床しない原因について考えてみました。

①染色体異常
②慢性子宮内膜炎
③着床の窓のずれ

染色体異常

年齢の上昇に伴い卵の質が低下し、染色体異常の割合は増加していきます。

40歳前半で7~8割が染色体異常となると言われており、見た目のよい良好胚盤胞でも染色体異常があると育ちません。

染色体異常の増加によって妊娠率が下がり、流産率は高くなります。

私は体外受精で胚盤胞まで育ったことに安心していましたが、見た目だけが良くても染色体異常である可能性が非常に高いことを知り、40代での妊娠が非常に難しいことを再認識しました。

このような胚の染色体異常を事前に知る方法として、着床前検査があります。

着床前胚染色体異数性査
PGT-A(Preimplantation genetic testing for aneuploidy)

胚盤胞から細胞を採取し、その染色体を解析。

染色体数が正常(46,XX/46,XY)であるかどうかを判定します。

染色体異常とされた胚盤胞を除くことで、妊娠率を上げ、流産率を下げることができ、妊娠までの時間を短縮できます。

ただ、胚盤胞へのダメージが心配されること、精度が完全ではない為、正常胚を異常と診断されたり逆の可能性もあります。

海外では広く用いられている検査ですが、日本ではまだ一部でしか行われていません。

慢性子宮内膜炎

子宮内膜が炎症を起こすことを子宮内膜炎と言い、急性子宮内膜炎慢性子宮内膜炎に分けられます。

主な原因は細菌感染で、急性子宮内膜炎は月経時に内膜がはがれるのと一緒に細菌も体外へ出て自然に治る場合があります。

しかし、慢性子宮内膜炎は内膜の深い層まで細菌が侵入し、炎症が持続している状態で自然には治りません。

自覚症状が少ないのも特徴で、着床不全や流産の原因のひとつとして考えられています。

検査方法としては、子宮内視鏡などで子宮内膜の状態を検査し、その後に感染原因の菌の検出を行います。

治療には抗生物質や女性ホルモンのエストロゲンの投与などを行い治療します。

着床の窓のずれ

子宮内膜には着床が可能な時期があり、その期間はおよそ24時間程度です。

この時期を「着床の窓 Implantation Window」と言います。

着床の窓には個人差があり、胚移植を複数回行っても妊娠しない場合、原因の一つにこの時期のずれが考えられます。

実際の胚移植の時期と個人の固有の着床時期がずれると、良好胚を移植しても着床しません。

この着床の窓を調べる検査が「子宮内膜着床能検査(ERA検査)」です。

検査では、子宮内膜の組織を採取して遺伝子レベルで解析を行います。

着床の窓を特定することで、適切な時期に胚移植を行うことが可能になります。

まとめ

着床しない原因はこれら以外にも様々考えられ、また原因は1つとは限りません。

先日の陰性判定の際、先生から子宮鏡検査を勧められました。

一度検査を受けてみようと思っています。

残念ながら私の通院している病院ではPGT-A検査が出来ません。

現在の状況では、正常胚にあたるまで胚移植を続けるしか方法がありません。

病院選びの際、通いやすさで選び、検査内容などについては特に考えていませんでした。

今になって病院選びの重要性を強く感じています。

妊娠までの道のりは遠そうです。

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