卵胞測定の時、卵が5個位だと言われました。
よく10個とかもっとたくさん採れたという話を見ていたので、「少なっ」と思ったのですが、刺激法によって採れる卵の数はだいぶ変わってくるものなんですね。
採卵の為に薬で脳や卵巣を刺激することで複数の卵が育ちますが、本来排卵される卵は1個。
卵が複数になるとそれだけ体の中の卵は減ってしまうのかな?と思いましたが、違うようです。
女性は生まれながら卵巣の中に原子卵胞という卵のもとがあり、赤ちゃんの時点が一番多く数百万個、生殖期になると10~30万個位になってしまうそうです。
卵って新しく出来る訳ではないんですね。
数が多すぎていまいちぴんときませんが、減り方がすごいです。
その後も卵は毎日何十個と減っていき、原子卵胞がなくなった時点で閉経になります。
閉経までに排卵される卵は400~500個と言われています。
生殖期になると下垂体から出る卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され、原子卵胞が成長を開始します。
しかし大きくなるのは主席卵胞と呼ばれる1個のみで、他は吸収されてしまいます。
主席卵胞が成熟していくと卵胞ホルモン(E2)という卵胞を成長させるホルモンが分泌されます。
卵胞が育つと黄体化ホルモン(LH)の刺激により、主席卵胞の中の卵子が膜を破って卵巣の外に出ます。
これが排卵です。
排卵後、受精・着床が行なわれなかった場合は厚くなった子宮内膜がはがれて2週間位で月経が始まります。
ここで驚きなのは、主席卵胞は最も質がいいから育つのではなく、排卵に適したちょうど良い発育状態の卵胞が偶然育ったということ。
偶然、なんですねぇ。
このように通常排卵は1個の卵子ですが、刺激法では育たずに吸収されてしまうはずだった卵胞を育てるので、治療によって体の中の卵が早く減るということはありません。
そして卵子は初めから体の中にあったものだけで、新しく作られるということがない為、歳をとると同じだけ卵も歳をとり、それに伴って卵子の質が低下していき、妊娠率・生産率が低がっていきます。
先生達が何度も少しでも早く採卵した方が良いと言っていたのはこの為なんですね。
ああ、なんでもっと早くとついつい考えてしまいます。